逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件 表紙

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笑いの勢いか、主人公の思考かで選ぶ

女性向けの異世界ラブコメで、勢いよく笑える一冊を選ぶか、主人公の独特な考え方を楽しむ一冊を選ぶか。**分かりやすい笑いを求めるなら『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』、前世のゲーム嗜好や人物同士の掛け合いに惹かれるなら『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』**が候補です。

購入前に比べたいのは、恋愛ものという分類だけではなく、「主人公のどこに面白さを感じるか」と「どんなテンポで読みたいか」。この記事では、婚活中に身に覚えのない婚約破棄を告げられるマリーアと、戦闘系ゲームの記憶を持つエリザベスを比べ、どちらの1巻を確かめるか決められるように整理します。

管理人・異世界漫画おじさんの個人的な評価は、前者が77点、後者が76点。ただし、この1点差を作品の客観的な順位として扱うつもりはありません。私が前者で評価したのは、スカッとしたヒロインと笑いながら読める分かりやすさ。後者では主人公の思考やギャグがツボに入った一方、別の人物の視点が挟まるところで読みづらさも感じました。

点数より、その評価の中身が自分の好みに近いかで選んでください。

婚活中の婚約破棄から、笑いの勢いを確かめる

『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』の入口は、婚活のために来た隣国で、初対面の第一王子から身に覚えのない婚約破棄を告げられるという状況です。

公爵令嬢マリーアは、末っ子ながら才能を見出され、跡取りとして育てられた人物。ところが弟が生まれたため、その役目を降りることになります。国内の目ぼしい貴族子息たちはすでに予約済みで、遠縁の親戚・アイーダを頼って隣国のムーロ公国へ留学し、婚活に励むことに。

結婚相手を探しに来たのに、なぜ知らない王子から婚約破棄を告げられるのか。まず、この食い違いが気になる入口になっています。跡取りから婚活へと立場が変わったマリーアが、さらに身に覚えのない話を突きつけられる。その状況にどう向き合うのかを見たくなる設定です。

私がこの作品を推したいのは、設定のややこしさよりも、ラブコメとして分かりやすく笑えたところ。ヒロインの性格がスカッとしていて、たまには少女漫画の異世界作品を読もうかと思っている男性にも勧めやすいと感じました。

今回のもう一作が「主人公はどう考えるのか」に興味を持つ候補なら、こちらは「この状況からどんなコミカルなやり取りになるのか」に期待したい候補。主人公のさっぱりした性格を楽しみながら、笑えるラブコメを読みたい人に向けた選択です。

読者レビューでも、怒涛のコミカルな展開やオーバーアクションを評価する声が目立ちます。静かなやり取りをじっくり味わいたい気分なら、その勢いが自分に合うかは確かめたいところ。まずはマリーアの性格と、笑いの大きさに注目してみてください。

逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件

婚活中なのに婚約破棄を告げられる――この食い違いに惹かれたら、1巻を確認するところから。

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公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く 表紙

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戦闘系ゲームの記憶が、令嬢の考え方をどう変えるか

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』で私のツボに入ったのは、主人公の思考とギャグでした。前世で乙女ゲームより戦略ゲームなどを好んでいた主人公なので、私には、その考え方に結構男性っぽく感じられるところもあったのです。

主人公は、前世の記憶を持つ公爵令嬢エリザベス。ただし、覚えているのは大好きだった戦闘系ゲームのことばかりで、この世界では役に立ちそうにない知識でした。それなら仕方がないと、あるがままに生きようとするのが物語の出発点。

前世の記憶があること以上に、「何を覚えていて、それをどう受け止める主人公なのか」が選ぶ手掛かりになります。役に立ちそうにない記憶を抱えながらも、自分らしく生きようとする令嬢。その考え方が周囲の人物とどうかみ合うのか、あるいはずれるのかに興味が湧くなら、こちらを先に試したくなるはず。

マリーアの作品を、婚活と身に覚えのない婚約破棄という状況から選ぶのに対し、こちらは主人公の頭の中に興味を持てるかが大事だと思います。「戦闘系ゲームが好きだった令嬢」という組み合わせ自体が気になる人には、はっきりした入口がある作品です。

読者レビューには、主人公や家族、周囲の人物の独特な言動と掛け合いを評価する声が目立ちます。私自身もギャグが個人的なツボを突いてきて、笑える面白い漫画だと感じました。笑いの勢いだけでなく、人物ごとの言動に惹かれる人へ挙げたい理由はここにあります。

ただし、私の感想は好評価だけではありません。いろいろな登場人物の視点による物語がちょくちょく挟まり、そこでテンポが止まって読みづらく感じる部分もありました。主人公の思考が面白そうだからと選ぶ場合でも、主人公だけを追い続ける読み方を期待してよいかは、別に考えたいところです。

公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く

1巻を確かめるなら、エリザベスの考え方や周囲との掛け合いで、自分も笑えるかを目安にしてください。

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候補同士で分かれるところ

ここまでの違いを、購入前に見比べたい3つの軸にまとめました。点数ではなく、どんな状況と人物に興味を持てるか、どんな笑いを読みたいかで見るための比較です。

作品名物語の入口主人公の考え方と行動笑いと読み進めるテンポ
『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』隣国で婚活中、初対面の第一王子から身に覚えのない婚約破棄を告げられる跡取りの役目を降りたマリーアが、親戚を頼って留学し婚活に励む管理人は、スカッとしたヒロインと分かりやすく笑えるラブコメを評価。コミカルな勢いやテンポを評価するレビューもある
『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』前世の記憶はあるが、覚えているのは大好きだった戦闘系ゲームのことばかり知識が役に立ちそうにない中、エリザベスはあるがままに生きようとする管理人は思考やギャグを評価する一方、別の人物の視点が挟まる箇所ではテンポの停滞を感じた

表の入口だけで心が動いたなら、その感覚を優先して構いません。マリーアなら「身に覚えのない婚約破棄にどう向き合うのか」、エリザベスなら「その記憶を持つ令嬢がどんな考え方をするのか」。続きを知りたくなる理由そのものが異なります。

まだ迷うなら、今ほしいのが「コミカルな展開の勢い」なのか、「個性的な人物の考え方や掛け合い」なのかで絞ると選びやすくなります。同じラブコメでも、購入前に注目したい場所は同じではありません。

視点切り替えのテンポが気になるなら

『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』で私が読みづらく感じたのは、ほかの登場人物の視点が挟まることで、テンポが止まると感じた部分です。作品全体が読みづらい、ギャグが面白くないという感想ではありません。主人公の思考や笑いを楽しめたことと、進み方に引っ掛かりがあったことは、分けて伝えておきたい点です。

主人公を続けて追いたい人にとっては、この切り替わりが気になるかもしれません。一方、周囲の人物の視点も読みたい人なら、私が感じた引っ掛かりを同じように受け取るとは限らないところ。試し読みで視点の変わる箇所を確認できるなら、そこで続きを読みたい気持ちが途切れないかを見てください。

テンポを優先する場合は、『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』から確かめる選び方があります。こちらには、勢いよく進む展開や読みやすさを評価するレビューもあるためです。

ただ、エリザベスの考え方が気になるなら、注意点だけで候補から外すのは早いと思います。判断したいのは、人物の思考や掛け合いを楽しめることが、視点の切り替わりへの自分の好みと釣り合うかどうか。その両方を見て選んでほしい一作です。

欲しい笑いと主人公の個性から、試し読みする一作へ

まず1冊なら――『逃がした魚は大きかったが釣りあげた魚が大きすぎた件』。
これは、勢いのある笑えるラブコメを求めている人への選択です。私が分かりやすく笑える作品として評価したことに加え、婚活中のマリーアが初対面の王子から婚約破棄を告げられるという入口も、続きを知りたくなる具体的な理由になります。

主人公の思考を追うなら――『公爵令嬢は我が道を場当たり的に行く』。
戦闘系ゲームを好んだ前世の記憶と、あるがままに生きようとするエリザベスに興味がある人向け。私には主人公の思考やギャグが面白かった一方、別の人物の視点が挟まる箇所ではテンポが止まる感覚もありました。その注意点を踏まえても考え方や掛け合いを見たいなら、こちらが候補になります。

迷いを解く基準は、77点と76点の差ではなく、今、自分が何を面白がりたいか。状況の食い違いから生まれるコミカルな勢いか、独特な記憶を持つ令嬢の思考か。惹かれたほうの1巻から確かめてみてください。